フランスで研究(教授、ポスドク、PhD)をする際には、家族を帯同することができます。また、研究者が先に渡仏し、家族は後日別途申請できます。後日申請に関する情報が少なく…いろいろ困りましたが、無事、夫が2025年6月6日に申請を完了したので、必要書類や注意点などを記載したいと思います。(研究者本人は2024年9月に渡仏済)
目次
私の状況(研究者:先に渡仏、家族:1年後に渡仏)
私の場合は、研究者ビザを持つ私が先に渡仏しており、夫が家族帯同ビザを別で申請しました。
- 私(研究者ビザ Passport Talent)は2024/07/18に在日フランス大使館にてビザを申請
- 私(研究者ビザPassport Talent)は2024/09/22にフランスに到着
- 夫(家族帯同ビザ)は2025/06/06に在日フランス大使館にてビザを申請
- 夫(家族帯同ビザ)は2025/07/22にフランスに到着予定
家族帯同ビザについて掲載しているサイト
まずは在日フランス大使館公式のもの。しかし在日フランス大使館の公式サイトからは見つけられません。検索エンジンで「フランス 研究者 家族帯同ビザ」で検索して2ページ目くらいに表示されたページです。最終更新日は2019年なので、この情報がどこまで正しいかはわかりません(笑)が、私はこちらに記載されている必要書類をベースに書類を用意しました。
下記は研究者の家族として帯同した方のnoteです。非常に非常に(!)参考になりました。ありがとうございます。下記note以外はほとんど情報がありません。
必要書類一覧
家族帯同ビザの申請時に必要な書類は下記です:
- 同行家族に関する書類
- 申請書(印刷し、証明写真を貼って、サインをする)…(A)
- 必要書類チェックリスト(ダウンロードした申請書の最終ページにある)…(B)
- 大使館予約確認書 …(C)
- 同行家族のパスポート …(D)
- 同行家族のパスポートのコピー…(E)
- 証明写真(申請書に貼るものと予備1枚)…(F)
- 戸籍謄本(アポスティーユ付き・フランス語法定翻訳済のもの)…(G)
- ビザ申請料 …(H)※金額は申請書最終ページに表示されます ※お釣りが出ないように!
- レターパック(赤)…(I)
- 申請書(印刷し、証明写真を貼って、サインをする)…(A)
- 研究者本人に関する書類
- Convention d’accueil(研究者本人の受入機関による受入証明書)のコピー…(J)
- 研究者のパスポートのコピー…(K)
- 研究者の滞在許可証のコピー…(L)
- 研究者のVISAページのコピー…(M)
- Convention d’accueil(研究者本人の受入機関による受入証明書)のコピー…(J)
同行家族に関する書類
(A)申請書
france-visas.gouv.frのApplication Formで作成が完了すると、PDFが出力されますので、ダウンロードして印刷します。PDFの構成は以下になっているかと思います:
- 申請書(3ページ)
- 謎の空白ページ(1ページ)
- 書類のチェックリスト(2ページ)
印刷後、申請書1ページ目の証明写真貼り付け箇所に、証明写真を貼り付けます。また、申請書の3ページ目最後にサインをします(下記画像赤マーカ部分)。Lieu et dateには”Tokyo, 日付”を記載し、 Signatureには、パスポート記載のサインと同じサインをします。
(B) 必要書類チェックリスト
申請書で記載した内容と同じですが、france-visas.gouv.frのApplication Formで申請書の作成が終わるとPDFが出力されます。そのPDFの最後2ページが申請書類チェックリストになっています。
(C)大使館の予約確認書
Appointment booking service with the French consular services (
Ambassade de France au Japon)で大使館の予約を済ませると、予約確認書がメールで送られてきます(下記画像参照)。こちらを印刷して、大使館に持参する必要があります。
フランス大使館予約の方法が知りたい方はフランス大使館予約システムの使い方をご覧ください。
(D)パスポート
ビザ申請時にパスポートは提出となります。後日ビザが印字されたパスポートが返送されます。パスポートは研究者本人の契約期間まで残存期間があることを確認してください。
(E)パスポートのコピー
コピーが必要なページは下記でした:
- 顔写真と名前などの情報が掲載されているページ
- 入出国スタンプがあるページ
- 緊急連絡先があるページ
(F)証明写真(貼付用・予備用)
証明写真撮影時の注意点は以下です:
- 証明写真のサイズ:パスポート同じ(35 x 45)
- 証明写真撮影時の注意点:Schengen visa photograph instructionsをご覧ください。
1枚は申請書に貼り付けます。予備用は、念のため持参してください。私の夫は大使館にて予備の証明写真があるかどうかを聞かれ、提出しました。持っていない場合はおそらく大使館で撮影してくれるのだと思いますが(研究者本人である私の際は予備の証明写真については聞かれず、その場で写真を撮られました。)
(G) 戸籍謄本(アポスティーユ付き・フランス語法定翻訳済)
戸籍謄本は研究者の家族であることを証明するために必要です。また「公式の書類」であることを証明するために、まずは外務省にてアポスティーユを添付してもらい、その後、フランス大使館が公認している会社にてフランス語の法定翻訳が必要となります。なお、
- アポスティーユの申請方法は証明(公印確認・アポスティーユ)・在外公館における証明についてで確認できます。
- フランス語法定翻訳は公益財団法人フランス語教育振興協会(APEF)に依頼しました。
アポスティーユを取得してから→法定翻訳の順番です。逆になると無効になるので注意です。
(H)ビザ申請費用(16,100円 ※2025年6月)
ビザ申請費用は99ユーロなのですが、円払いです。為替によって変わりますので、実際の金額はご自身のビザ申請書類の最後のページを確認して下さい(下記画像下部参照)。
(I)レターパック(赤)
ビザ申請時にパスポートを提出します。後日、ビザが印字されたパスポートがこのレターパックで送られてきます。必ず赤色のレターパックを購入してください!
研究者に関する書類
(J)Convention d’accueilのコピー…
研究機関による研究者の受け入れ証明書です。家族帯同ビザで申請する際、必要書類チェックリストに下記が記載されていると思います。
Formulaire « contrat de travail » du bénéficiaire.(雇用者の雇用契約書)
「同行家族の労働契約書?」と一瞬思ってしまうのですが、こちらは研究者本人の労働契約書を意味します。Convention d’accueilのコピーを提出してください。
(K) 研究者のパスポートのコピー,(L) 滞在許可証のコピー、(M) VISAページのコピー
こちらは、大使館が発信している必要書類ページでは、研究者の滞在許可証(両面)または VISA のコピーと記載されているのですが、私たちの場合は下記三種類全部提出しました。
- 研究者のパスポートのコピー
- 研究者の滞在許可証のコピー
- 滞在者のVISAページのコピー
もしかしたら、滞在許可証(両面)または VISA のコピーだけでいけるかもしれませんが…念のため持参することをお薦めします…
家族帯同ビザで働けます!
家族帯同ビザでは、労働が許されています。先ほど紹介された下記noteの著者もフランスから日本の企業でリモートワークをしていたようです。
私の夫も、日本の企業でリモートワークをする予定です。
お問い合わせ先
ざっと書いたので分かりにくいかもしれません。忘れないうちに残しておきたかったので。間違っているところ・質問があれば、遠慮なく juri(どっと)yoneyama(あっとまーく)inria(どっと)fr まで。
申請書の書き方もいつか書きたいと思っています….